カーシェア業者破綻騒動。信販会社の責任は。。。
カーシェア会社(グループ)が突然、車の所有者に「破産手続きに入る」と通知し、波紋を広げているニュースが話題。
車を個人間で「共同使用」するビジネスモデルだが、その内容は「かぼちゃの馬車」によるルームシェア問題を思い起こさせるものだ。仕組みがサブリースに似ているからだ。果たして、かぼちゃの馬車の時のように、ローンに銀行が加担している事実はないのか?
デイリー新潮が説明会開催を記事に
デイリー新潮が11月14日に最新情報を掲載しています。
デイリー新潮によると、「高級カーシェア破綻騒動で新展開だ。11月14日、破産申請の方針を固めた「SKY CAR SHAREグループ」(以下、Sグループ)の代理人弁護士が、急遽、オーナー向けに緊急説明会を実施。だが現場は大混乱で・・・」
詳しくは、デイリー新潮の記事をご参照ください
カーシェア 破産/問題の指摘は1年まえからあった!
カーシェア 破産/事業モデルは破たんしていたのか?
ビジネスモデルは、オーナーを募って、高級車を購入して、それを高利回りで配当を得ませんか?というもの。
月利5%という高配当です。年利60%、しかも、購入時に数十万円のキャッシュバックもありという条件です。
手持ち0円で自動車ローンを組めるから、カーローンの返済は、月に5%の配当を返済に当てればOK。
車はスカイカーシェアに預け、それを会社が運営(カーシェアリング)するという仕組み。
スカイカーシェアは、コロナを理由とした資金繰りが悪化。。。しかし、実際は、コロナ感染防止のため、電車などを使わずに車への需要が高まっていたとの見方もあり、コロナを理由に事業停止とするのは疑問が残ります。
カーシェア 破産/銀行の融資は絡んでいたのか?
かぼちゃの馬車では、スルガ銀行が審査を通すために、書類の改ざんまで行員が率先していたために問題となりました。
今回は、自動車ローンです。高級車ばかりですので、500万円を超える自動車ローンなので、銀行が積極的に加担していてもおかしくはありません。
しかし、車を自動車ローンで購入して、カーシェア業者に「また貸しする」ことを融資する時に知っていたのか?そこは銀行に責任を問えないところでしょう。
実は、このケースは銀行がからんでいないからこそ、問題なのです。
高級車のはずが、事故車で、実際は100万円ほどしか価値のないものに、500万円程度の見積もりが出されて、融資が発生していたとしたら・・・
事業が破たんしても、ローンを組んだ人には100万円の価値しかない「高級車」だと思っていた自動車とローンが残るだけ・・・稼ぐどころか借金です。
ブログにも指摘されているように、このカーシェア事業が儲かるビジネスなら、とっくに大手企業が参入していたでしょうし、銀行も連携して、きちんとしたスキームを構築して問題にもならなかったはず。
結局、ローンは一部の信販会社が加担していました。
しかし、現物の車を査定してきちんと融資金額を決めていたのでしょうか?
資金の調達が自転車操業になりがちな、ベンチャーだったために事業が行き詰ったのでしょうか?
責任は購入資金を融資した信販会社に?
問題は、自転車操業の事業(詐欺では問えないでしょう)よりも、
本来はローン金額の価値のない中古車に、新車並みの融資額を設定した信販会社の責任問題に発展するのでは?
実際の購入額とはほど遠い中古車でありながら、新車同等のローンを設定していたとすれば、当然責任を問われるし、また道義的な問題もありそう。信販会社の名前もやがて報道されるのでしょうか?
カーシェア 破産/自業自得というなかれ
コロナ禍で、生活に困窮し、思わず儲け話に乗ってしまった人もいるでしょう。
「金に目がくらんだ」と批判する声もありますが、もしも、自分のところにこの儲け話が来たら、そして回りに浮かれたように、この話に乗っている人たちがいたら・・・
私も、少しでも家計を楽にしようと、車を購入していたかもしれません。
情報弱者と切り捨てず、また自業自得と責めないで、少しでも被害が少なくなる手はずを、整備できたらと願います。